この度の第6回日本リンパ浮腫学会総会の開催に際しましては、格別のご指導とご支援、ご高配を賜
りまして誠にありがとうございました。
第6回総会のテーマは、3年におよぶコロナ禍の経験で得た私の学び(人間の勁さを信じることの大
切さ)を糧とし、『リンパ浮腫患者とレジリエンス』といたしました。リンパ浮腫ケアのゴールは究極の
自助(セルフケア)にあります。リンパ浮腫医療に携わる私共が大事にしてきたものは、病む人の持つ
「勁さ」を掘り起こし・育て・支えることではなかったかと改めて気づかされたのです。そして、この
リンパ浮腫患者自身と患者をめぐる環境の勁さについて、リンパ浮腫医療の中で深く議論されることが
少なかったのではないかと反省し、メインテーマといたしました。幸いなことに本学会は、リンパ浮腫
患者を中心に据え、患者の安寧の実現を志向する研究者と臨床家の専門職横断的学会であります。隣の
専門職の実践の科学を知ること(歴史、発展、諸環境)、共有すること、議論することを通して、患者を
中心としたリンパ浮腫研究・診療・ケアにおける専門職連携のさらなる深化の機会となる総会を目指し
ました。
お陰様で、沢山の方々にご参加いただき成功裡に総会を終了することができました。永田和宏先生を
はじめご講演くださいました先生方は、総会のテーマの意図を深くご理解下さり、総会を盛り上げ、引
き締めてくださいました。講師、座長の先生方に感謝申し上げますとともに、総会開催にご支援とご協
力を賜りました企業様各位、遠方よりお越しいただきました参加者の皆様、2年近くにわたって、総会
の企画・準備・運営に多大なエネルギーを割いてくださいました企画・実行委員および協力員の皆様に
心より深く御礼申し上げます。
今回の総会の開催形式につきましてはCOVID-19の感染状況と感染対策にかかる政策の変遷を視野
に逡巡いたしましたが、4年ぶりの現地開催のみに決定いたしました。試行錯誤を重ねながら準備を進
めてまいりましたが、学舎を用いた手作りの総会ゆえ十分なおもてなしもできず、また不行き届きの点
も多々あったかと存じます。この場をお借りしてお詫び申し上げますとともに何卒ご寛容くださいます
ようお願い申し上げます。
来年の第7回総会の成功と、皆様のご健勝とご活躍をお祈り申し上げ、御礼の挨拶とさせていただき
ます。
第6回日本リンパ浮腫学会総会
会長 作田 裕美